司法試験合格を目指す公務員くんのブログ

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令和3年司法試験 総括

司法試験の分析会を受講したので、改めて自分の答案の感想を書きます。

視聴したのは、BEXAと辰巳の分析会で、伊藤塾は模範答案だけ読んだ。労働法は、加藤先生の講義を視聴した。解答筋はどこもほぼ同じだったので、およその正解筋は把握したつもり。

 

①労働法

 第1問は、(3)で整理解雇を落としてしまった。これは、大失敗。普通に考えれば分かるのに、うっかりミスで落とすのが一番悔しい。冷静に考えれば整理解雇で、なにも難しい話ではなかった。論証もかけなかったので、(3)はかなり痛い。

 第2問は、加藤先生の解答では、争議行為と組合活動を分けて論じていた。ここは、現場でも迷ったが、組合活動も書いていたら、紙面と時間が足りなくて、ぐちゃぐちゃの答案になっていたと思うので、投稿行為も争議行為に含めて論じたのは、答案作戦上、間違いではないと思う。但し、労組法7条のあてはめをせず、労契法15条一本で書いてしまったのは、やはり痛い。これがどれだけ減点になるかわからないが、凡ミスなので悔しい。

 労働法は、そこまで難しくなかったのに、単純なミスを連発してしまったのが悔しい。全科目中で一番悔しいのが、労働法。

 

憲法

 これはもう良くわからん。再現答案も憲法が一番再現率が低いし、はっきり言って何を書いたのか、よく覚えていない。問題文の事情は頑張って拾ったと思うので、Bがつけば嬉しい。唯一の後悔としては規制①と規制②両方とも中間審査基準にしてしまったこと。規制①は違憲にするのだから、厳格な審査基準にすれば良かった。まあ、憲法はみんなできてないから、大丈夫と思うことにする。ちなみに、規制②の根拠条文は、BEXAの伊藤たける先生は結社の自由(21条)、辰巳では13条だった。自分は、消極的自由で書いてしまったが、たしか、消極的自由と結社の自由も付け足しで書いたと思うので、ここはセーフかな。

 

行政法

 受験生の中では、一番難しいとされたのが行政法。でも、自分的には結構書けたと思う。設問1(1)は、申請に引き付けて書けなかったのが失敗だった。たしかに、誘導文があったのだが、解いている最中は申請について何を書けばいいのか分からず、通常の処分性の論述で勝負してしまった。設問1(2)はそれなりに書けたと思うし、設問2も、誘導に乗って、最後の手続きの違反まで書ききった。行政法はAの自信がある。

 

民法

 設問1は、請求1は書けたが、請求2は論証を間違えた。自分が書いたのは194条の事例の論証だった。でも、少しは評価してくれるのではないか。設問2は(1)で準委任を書けたが、(2)は完全に外した。確かに、委任なら、委任の解除の話を書けばいいものの、そこに行きつかなかった。言われれば確かにそうか、と思うが、本番では、そんなことは全く思い浮かばず、債務不履行責任を書いてしまった。他の人は、みんな委任の解除の話は書けたのだろうか。受験生のレベルが気になる。これにみんな気づけるようなら、今年は不合格だな。

設問3は、まあまあ書けた方ではないか。ただ、時間がなかったので、かなり雑な記述になっているのは否めない。

 

⑤商法

 全体的に悪くないと思う。設問1は、利益相反と多額の借財は書けたし、設問3の代理の話も書けた。設問2は適当に規範をでっち上げて、事実を頑張って拾った。これは、みんなも同じだと思う。設問3のFの議決権行使は、難しすぎて自分の実力では解けない。

 

⑥民訴

 一番簡単と評されたのが、民訴だったが、自分はめちゃくちゃ難しかった。設問1の課題1で既判力を書いてしまったのは、大失敗。誘導に上手く乗っかれず、処分権主義の話は書かなくていいのかと勘違いしてしまった。この誘導分かりづれーよ。ただ、再現答案の感想でも書いたが、既判力ともう一つ、論点を書いたので、たしかそれが処分権主義の話を書いたのだと思う。というか思いたい。そうすれば、一応、点は入ってくると思う。もっとも、メインは既判力を書いたので、内容は超薄いので他の人と完全に書き負けている。

課題2以降は、正解筋を書けたと思う。特に設問2は自信がある。設問3も大丈夫なはず。ただ、みんなが簡単と思っているということは、やっぱりみんな書けているんだよね。民訴は失敗。

 

⑦刑法

 やってしまいました。強盗マンです。確かに、問題文読んでる最中に、これで、強盗はおかしいとは思ったが、強盗が成立しなければ、その先に進めないから強盗は既遂にしなければと思い込んでしまった。窃盗なんて頭の片隅にも思い浮かばなかった。この事案で窃盗を持ってくのってかなり難しいと思うのだが、他の受験生はかけたのだろうか。やっちまったけど、自分の実力的に窃盗はどう考えても窃盗なんて書けなかったので、しょうがないと言えばしょうがない。

でも、強盗はなんで成立しないのか、未だ良くわからない。どこの要件で切れるのかがいまいちピントきてない。判例だと、犯行抑圧と強取の因果関係は不要だし、脅迫も一般人の見地から見れば、強盗に当たるのではないかと、今でも思っている。故意で切るのかな。

あと、背任。ネットで色んな意見、解答を見たが、背任は皆無だったので、違うんだろうね。自分的には背任罪も成立すると思うが、これはダメなのかな?横領を否定したら、背任という、いつもの流れを意識しすぎてしまったのが失敗。

 設問2は、普通に書けたので、ここは点数が入ると思う。みんな失敗していることを願って、Bがつけば嬉しい。刑法は失敗だった。

 

⑧刑訴

 刑訴は普通にできました。でも、これは簡単だから、合格する人は全員書けるはず。合否は当てはめがどれだけできたかでしょう。あてはめも頑張って書いたつもりだが、自分の答案でどれだけの評価がつくのか気になる。

 

以上、全体の感想としては、実力は出し切れたかなという感じ。書けなかった論点は、単に自分の実力不足なので、それはしょうがない。時間配分のミスや、読み間違い、大失敗は無かった。ミスは多少なりともしたけど、それも実力のうち。

途中答案は1枚もなかった。枚数は、刑法は8枚、刑訴は7枚、残りの科目も6枚書いた。(憲法はもしかしたら5枚)労働法も2問とも答案用紙ギリギリに目一杯書いた。論点はどう少なく見積もって半分以上はかけている。

 そうすると、短答合格者の半分以上は合格するだろうから、自分がその中に入っている可能性はゼロではないのでは。もっとも、合格の自信があるかと言われれば、全然ない。短答は128点と平均レベルだし、何といっても、周りがどれだけ書けているか全く分からないので、本当に分からない。周りに受験仲間がいないとこういう時に辛い。

 合格を確信できるレベルには到底達していないので、合格発表まで当然勉強は続ける。本番も終わったし、本当に気楽に勉強できる。そして、もしかしたら、この長かった受験生活3か月後には終わっているかもしれないと考えるだけで嬉しくてたまらない。

 

残り3か月の計画は以下の通り

 

①憲・民・刑の短答過去問パーフェクトを一周する。

正直、短答128点というのはかなりショック。短答は余裕で140点ぐらいとれるよう、基礎からやり直す

②土日に一通ずつ起案 過去問の起案を進める

 起案する力が落ちないよう、土日は朝から自習室に行き、過去問を起案する。結局、司法試験の過去問は過去3年しかできなかったので、やる問題は山ほどある。

③過去問の答案構成

 伊藤塾で過去問マスターを全年度購入したが、さすがに全問題は起案できないので、2012年以前のものは答案構成にする。これでもかなりの量だけど、やはり、過去問の勉強が一番有益なので、過去問中心の勉強にする。これは、平日の朝の勉強にあたる

④メルカリで購入した最強論証集を全科目通読する

 これで、論証の作成は終わりにする。現在、自分が作った論証・定義は2100個ほど。正直これ以上広げる必要性はない。

⑤Ankiを使った1問1答を一日最低50問 

 論証を忘れないように、必ず記憶の時間を作る。

 

以上の勉強を合格発表までやる。どうせ全部できないけど、宣言して自分を追い込む。

社会人なので、試験前と生活は変わらないので、勉強を続けやすい環境にはあると思う。